【サクサイワマン】3つの世界を表す500年前の遺跡を歩いてみよう! | クスコ
クスコの北に位置するここは、城砦なのか宗教の為の施設だったのかが今なお謎に包まれている遺跡です。
1438年頃に建設され、およそ50年かけて完成したといわれています。
解っているのはインカ帝国特有の強固な石造りによって建設されているということ。
せっかくなので歩いてみましょう。
この看板の写真は上空から撮ったサクサイワマンの全景です。
上から下にギザギザに3本の線が入っているように見えますね。
この線の部分は段差です。
インカ文明の独特の世界観である天上(神の住む世界)・地上(我々の住む世界)・地下(死後の世界)という3つの世界が意識されているのだそうです。
入ってみると平原が広がっています。
このままでは全体像が分かりづらいので上ってみる事にしました!
一番上の段に到着~。
なるほど。ここからの眺めだと、あのギザギザがよくわかります。
さすが神の世界。
こちらは向かい側の丘から撮った写真。
神の世界より高いとこにあるのはどうしたもんだろ。
でも形がよりはっきりとわかりますね。
このギザギザは蛇を象ったもの、またはインカにおける聖なる動物のピューマの歯を表しているとも言われているそうです。
筆者が行った日は丁度クスコの冬至のイベント『インティライミ』が近かったので、練習のために地元の人が沢山集まっていました。観光客向けの観客席が作られているのが見えますがこちらは有料とのこと。
地元の人達はあの段や、筆者が立っている手前側の丘が無料開放されるのでそこから見るそうですよ。
このサクサイワマンの景観を作っているのは石で出来た壁なのですが、サクサイワマンは建設された後にスペイン軍に攻め込まれて著しく破壊が行われました。
上の写真は征服したスペインが修復して築いたものです。
かなりボコボコしていて、隙間が沢山空いていますねぇ。
対してオリジナルのインカ帝国時代の石壁はというと……。
このぴっちり具合! なんということでしょう……!
大きさこそまばらですが、微妙な曲がり方にも沿って石が切られていて間に紙一枚入るかどうか……。
いやはや、凄い技術です。
どうやら単に積み上げられているだけではなく、このように『ほぞ』があって継がれているようです。
大きい岩だとこれくらい!
サクサイワマンの中で一番高さだという岩の横に168cmの私が並ぶとこんな感じです。
地上から上が約8m。地中にあと2mくらい埋まっているらしいです。
遠くから側面を眺めると少し傾いているのがわかりますか?
(写真でいうと、左側に)
これは地震などで崩れないようにするために耐震構造を伴って造られているからだそうです。
インカ帝国時代に作られた壁にしかこのような特徴はなく、後のスペイン人作成の壁にはそういった構造は見当たらないというから、驚くべきインカ文明の緻密さですね。
サクサイワマンの最後にはリャマとアルパカと羊がお出迎え。
観光向けなので、少額ではありますがお金のお支払いが必要です。
色が鮮やかな衣装に包まれていて可愛い~!
サクサイワマンの傍には『Q’enco(ケンコー)』というケチュア語では『迷路』を意味する遺跡もあり、そちらでは儀式のための祭壇や、農作物の占いの水路についてガイドを受ける事ができます。
クスコ市内を散策するなら、少し足を伸ばしてインカの文明に触れてみるのも良いかもしれませんね。
【旅行日程】
ペルー旅行日程はこちら
* Saqsaywaman *
Address:Cusco 08002
営業時間
7:00-17:30
【ガイド紹介】
*Project Yosi
代表:本間賢人さん
web site:https://www.yosip.org/
※中南米の各国に特化したツアーをされていらっしゃいます。
全てのホテル、車、飛行機、列車、チケット、食事等の手配をお願いできます。
◆こちらの記事は2019年6月の情報を元に作成されたものです◆