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【金田城】初対馬の洗礼! お城を見ようと軽い気持ちで登り始めた筆者に起こった事とは…… | 対馬市美津島町

金田城。読み方は『かねだじょう』そして『かなたのき』。
そう、2020年夏に発売されたPS4の名作『Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)』にて下県(しもあがた)と上県(かみあがた)を繋ぐ重要な拠点としても登場したお城。
対馬に来たら行っておかねばなるまいっ……!

Ghost of Tsushimaに見事にハマった筆者。
本当は早く行きたかったのですが、時期が時期だったのでぐっと我慢をし……時を経てやっと対馬に降り立ちました。

さあ、リアルオブツシマを体験だあー!

※本記事は所々にゲーム『Ghost of Tsushima』ネタ(以下GOT)が含まれています。
また、写真の数が多く、記事が長くなっておりますこと、ご了承ください。

さあ、『空』と名付けた(※GOT)レンタカーのナビに金田城をセットしていざゆかん!
主要道路に金田城の看板を見つけ曲がったはいいものの……まずはどう見ても完全に一車線の細い道が。
……おや?

ちょっと……待てよ……?
観光名所のはずなのに随分と整備されていない道が続くな……。
『空』が凸凹でばいんばいんと跳ねますけど。
本当に大丈夫なんだろうか。

一応対馬に来る前に事前にインターネットで検索してみたのですが、なかなかに情報が少ない対馬。
この金田城も何やら石垣があるという事だけがわかっていました。
道に不安を覚えながらも主要道路を外れて進む事数キロ。
やっと駐車場が!

と思いきや。

えっ。
駐車場って……コレ?

こ……こう……か……?
こう停めるの……か……?


おかしい。観光名所なのにこの整備されていない感。
ていうか城はどこだ。
あと誰もいないのは何でだ。

若干薄暗い中、きょろきょろしながら横にあった看板を見てみると、金田城についての説明がありました。
金田城てか。

なんか『跡』って書いてあんな……。
あと薄々感づいてたけど、ここ『登山口』って書いてあるんだよな……。
つまりは、登山しろって事なんだな……?

そう、おバカな筆者は神奈川にある小田原城のようにお城の手前くらいまで車で行けて、おっきい駐車場があってお城がドーンと建っていて、『わーお城だフゥウー!』てな感じで観光が終わると思ってたんです。
ああ、うん、そうか。

山登りしなきゃならんのだな、こりゃ。ハハハ。

……無論、装備は身軽。
一眼レフ及び替えの広角レンズを入れているリュックが登山仕様だったのが救いです。
じわじわ汗をかきつつ、ひーこら言いながら山道を踏みしめ上がって行くと、ふと視界が開けた場所に出ました。

おおー、これはなかなか。
対馬の湾が綺麗に見えてきました。なかなかに疲労を溜めた身体に活力が戻ります。
少し進むとこんな看板が。

金田城石垣とあります。
ちょ、ちょっと下るのか……せっかく登ってきたのに下るのか……。
まあいい。石垣がお城のメインだし行ってみるか。

……おや?
なんだか跡地です。
石垣は……?

よくわからんから戻るか……。
(※後日確認。ここは『掘立柱建物跡』という名称で、古代の防人達の詰め所の役割があったそうです)

来た坂をまたひーこら言いながら上がる筆者。
後々分かったのですが、石垣はこの先にあり、そこまでは更に進まないといけなかったのですが、この時点で筆者は頂上を目指す方を優先させました。だって時は14時過ぎ。山の中で夕方を迎えるのはちょっと遠慮したいから……。

進んでいくと時折、何かしらの跡地が点在しているのが見受けられました。
ここには昔、南の門があったと記載されています。
なるほど……。

どんどん道が険しくなっていく登山道。
頂上はこっちであっているはず……というのも、ここまでの数十分、誰にも会ってないのが不気味!
観光名所ですよねえええ??

途中でもう一度看板がありました。

……うん、文句つけるわけじゃないけど、この看板分かりにくいんだよ……。

とりあえずよくよく見ると、現在地から左手に進めば頂上らしいのですが、右手にも進んでも頂上に行けるらしい。
ええ~……。辛くない方がいいんだけど……。

そんなわけで少しでも短そうな左ルートを選択。
因みにこれが命拾いしました。
行く方は絶対に左ルートにして下さい。
右ルートは一旦山をかなり下らなければいけないうえに、頂上への階段がとても危険で過去に滑落でお亡くなりになった方もいるそうです。

途中やっと一人の方とすれ違い、この先が頂上だと教えて頂きました。
そしてまたある石垣の看板。

……わからん。
石垣はどこだ。
この山の斜面の先なんだろうか……。
いやでも、さすがに滑り落ちそうな斜面に入っていくのは気が引ける。
そんなわけで無視して頂上を目指すことにします。

はあはあ。
頂上って看板が見えたぞ!
……。……。
ねえ……旧軍施設跡ってなんだ……。

不思議に思いながら進む筆者は、ついに頂上と思わしき場所に辿り着きました。

旧軍施設ってこれかー!
でも、周りは薄暗いし誰もいないし、なんか防空壕みたいでちょっと怖いぞ!

しかも多分ここ頂上じゃないな。
頂上はどこだ……と見渡すと、施設跡の壁の向こう側にかすかに頂上はこっちだよ的な案内板が見えます。
うん、そこにどうやって行けばいいんだよ……。
壁は登れるほど低くはありません。

暫くうろうろした挙句、施設跡の一番奥まで進んでみました。

あっ、なーるほどー。
この道とも思えない道を通ってUターンしろって事ね。

独り言を呟きながら(誰もいないからね!)ガサガサと落ち葉を踏んで頂上らしき方を目指します。
ええとええと頂上はどっちに行けば……。

ぐあー!
わからん!

パッと見ではわからんその案内はなんだあああ!
コピー用紙ですよねそれ!

どうしようこの大自然感!
いやこれがもはや醍醐味なのか!
そしてさ! 『←山頂へ』って書かれてはいるけどさ!

これ、完全に木の根が生えてるだけの斜面!
角度!? そうね60度くらいかしらね!
気を付けないと滑り落ちるわね!

ぐあああ本当にこれが正解のルートなのか!?
わからん、わからんがとりあえず行くしかない!

心で大絶叫しながら(もしかしたら口に出してたかもしれない)木の幹と岩を掴みながら筆者は無我夢中で登りました。
そしてとうとう……。

山頂に到達!
そこに広がっていたのは対馬の素晴らしい眺めでした!

美しい……!
なんと美しいんだ対馬とは……!

遠くまで見渡せる緑の大地、穏やかな海、浮かぶ無人島の数々、心地よく吹いてくる風。
天候にも恵まれたこの日、登ってきた疑問全てを晴らしてくれるかのような景色が筆者を向かえてくれました。

振り向けば『城山』の看板が。
あっ、ここ、山の名前ついてたのね。

いやーそれにしてもずっと眺めてても飽きない景色です。
おっ、あの島とか、泳いで行った事あるような(※GOT)

暫く佇んでいましたが、さすがにそろそろ降り始めないと夕方になってしまいます。
迷ってしまったら大変なので、下山する事としましょうか。
いやー、それにしてもよく登ってきたなぁ。

降りる途中、数名の方とすれ違いました。
皆今から登るのか……と思いつつも、途中の分かれ道まで戻ってきました。
そうそう、この分かれ道で左ルートから頂上へ行ったんだよねぇ。

うーん、もう少しだけ時間あるし、右ルートを少し進んでみても駐車場がある登山口へ戻れるっぽいな。
よし、そっちも見てみようかな! と考えた筆者。
この浅はかな考えがまずかったのです。

先に記した通り、まずは一旦山を下るようにずっと坂道が続き、挙句の果てに辿り着いたのは。

崩落している山道。
詰んだ。

到底歩けたもんじゃない地面をなんとか進んだはいいものの、最終的には若干迷ってしまいましたが……その後結構真剣に道を探し、どうにか駐車場のある登山口まで帰る事ができました。

後々きちんと調べると、金田城はその昔の西暦667年に築かれ、当時の国防の最前線にいた対馬の防人達が朝鮮半島からの侵略を監視するお城だったそうです。
その1000年後の日露戦争の直前、明治時代の政府により要塞としての整備がされ、砲台などが設置されました。
それが頂上付近の砲台跡だったんですね。
古代と近世に渡って重要な役目を担っていた金田城。

やー、あれだねー。
対馬すごいね。
自然がすごいよ、うん。
そしてね。

結論、お城は無かったよね!

【POINT】
頂上にカメラの広角レンズ忘ちゃった★
(※次の日に取りに再度登山。途中で降りてきた親切な方々が拾ってくださってました)

【旅行日程】
対馬旅行日程はこちら

* 金田城 *
Address:長崎県対馬市美津島町黒瀬
駐車場 一応有(※登山口付近に軽4台と手前に少し。いずれも整備はされていません)

【オススメの行き方】
やまねこ空港から車で18分(約9.6km)

◆こちらの記事は2020年11月の情報を元に作成されたものです◆