【田畑刃物製作所】伝統工芸品の最高の切れ味の刃物が手に入る!| 西之表市(種子島)
鹿児島県の種子島に行った筆者。
島で唯一の伝統的工芸品(鹿児島県指定)と指定された本種子包丁が手に入れられるという事を聞き、丁度新しい包丁が欲しかったんだ、ヒャッハー! (※もちろん料理に使うんですよ?)と行く事を決意。
歴史に疎い筆者は理解していなかったのですが、現代ではよく見る形の鋏(はさみ)。
とても使いやすいですよね。
種子島は1543年にポルトガル人が鉄砲を日本に初めて伝えた際、同船していた中国の鋏鍛冶から日本で初めての支点式鋏の技術を学んだ地だそうです。
砂鉄の宝庫であった種子島では昔から刀剣類が制作されていて、今回お邪魔するのは、それを受け継いだ一軒となる『田畑刃物製作所』です。
製作所は西之表港から車で約8分の、のんびりとした景色の中にありました。
余談ですが種子島でレンタカーは絶対借りた方が良いです。
レンタカー代は安いですし、道路は運転しやすいし、行く場所の選択肢が広がります。
こんにちは~…とそろそろ入ると、奥から穏やかなご婦人が出てきてくださいました。
奥は工房になっているのかな?
ちょっと見せてください、というと快く承諾してくださいました。
実はなーんも、下調べしてなかった筆者。
ここで不安がよぎります。
……待てよ、包丁の相場っていくらなんだ?
普段ホームセンターで、おっ、これでいーじゃん、とステンレスの3,000円くらいの三徳包丁を買ってる私ですよ?
こちら、職人さんが奥の工房で打ってる伝統工芸品ですよ?
一本数万円とかしちゃったらどおしよおおおお!
(ここまで1.5秒)
はい、よかったー!!
私でも買えるお値段ー!!
全然お財布に諭吉いる!
いや、ここがカード使えるかはわからないけれど、いつもニコニコ現金払いが一番だよね。
というか、種類多いですね?
そうそう、今でこそ三徳包丁で全て補っているけれど、私が子供の頃は野菜には菜切り包丁、お刺身にはさしみ包丁……と使い分けてたよなぁと思い出します。
お値段の主な違いは、長さと柄に使われてる木材の違いのようです。
眺めていると、ご婦人が『宜しければ工房の方も見てみますか?』とお声がけくださいました。
わーい。見ます見ます~とついていくと、男性がお二人、黙々と作業されていました。
お一人は、ご婦人のご主人という事です。
ご婦人は、種子島でもう一軒代々続いてきた刃物製作所『池浪刃物』の職人さんの姪御さん。
職人さんのお子さんは販売専門の道を歩み、ご婦人と結婚された男性が試しに打ってみたところ腕を認められ、職人さんとして受け継がれたということです。
次いでもう少し奥にある火造炉も見せてくださいました。
ここで焼き入れをするんですね。
こちらは左が包丁用、右が鋏(ハサミ)用のハンマーだそうです。
これは包丁になる原型という事でした。
面白い~。こういうのが見れるのが工房見学の醍醐味よなと思います。
戻ってお店の壁には鋏の工程が掛けられています。
えっ……一枚の材料から刃~柄までが造られるのか。
ということで、筆者はステンレス三徳包丁の柄が紫檀の物を購入しました。
家で使用したところ、切れ味ももちろん抜群なのですが、適度な重さと刃のみね部分が指が添えやすい幅になっていて使いやすく、楽に食材を切る事が出来ました。
いやぁ今年買ってよかった物リストに間違いなく入ります。
そうそう、電話やFAXなどでも包丁や鋏のオーダーを受け付けてくださってるという事ですが、そちらもお値段はとても良心的でした。
通常のお値段よりプラス1cm毎で500円~くらいで、柄の長さも変えられるそうです。
お料理が好きな方への、特別な贈り物とかにも良さそうですよね。
種子島に行かれたら是非立ち寄って頂きたいお店でした。
よおぉーし、これで料理の腕が上がる!!
……気がする!!
【POINT】
お支払いは現金のみとなっています。
* 田畑刃物 *
Address:鹿児島県西之表市西之表14751-30
Tel:0997-23-1240
営業時間:8:00-17:00
定休日:土日
web site:https://tabatahamono.jp/
【オススメの行き方】
・レンタカー
・種子島空港線・下り『南鴨女町』下車 徒歩約23分(1.6km)
◆こちらの記事は2022年9月の情報を元に作成されたものです◆